Biogon 21mm f2.8とPlanar 35mm f2, Carl Zeiss:CONTAX G2 と旅した1997年のスペイン・ポルトガル

1997年、私は7年間勤めたアップルを辞めて、マレーシアに移住する事を決意しました(思いがけず、その後16年間もマレーシアで暮らすことになったのですが・・)。

蟻とキリギリスで言えば、間違いなくキリギリス派の私は、アップルの退職金を原資に、移住前にスペイン・ポルトガルを1ヶ月間家族4人でレンタカーで旅することにしました。そして、どうせならカメラも新調してしまおう!と。

レンズ交換したい、だからCONTAX G2へ!

前回のブログでも書いたように、私が1995年に生涯で初めて買ったカメラは、CONTAX T2、レンズ固定式コンパクトカメラでした。2台目として自然と目が行ったのは、T2の上級版であるレンズ交換式のレンジファインダーカメラ、CONTAX G2。

T2同様に、高級感溢れるチタンボディで、かつオートフォーカス(AF)が使えるのが、当時の私にはツボでした。

Biogon 21mm専用の外部ファインダーを
装着。カッコいい! 出典:Wikipedia

ただし問題はお値段。G2専用に設計・製造されたCarl Zeiss銘のBiogon 21mm f2.8 レンズ(以下「ビオゴン21mm」)は、これまた専用の外部ファインダー付きで、定価はなんと12万円。レンズ1つだけでT2が買えてしまいます。

でも、形からはいる主義でバブリーな私は、G2本体とビオゴン21mm, プラナー35mm, ゾナー90mmのレンズ3本を大人買いしちゃいました。「Macintoshに比べれば、安いもんよー」と虚勢を張りながら。。

特にビオゴン21mm+G2で撮った写真は、一瞬で私を魅了しました。なんせ超広角でありがなら、周辺まで歪みは極力抑えられていて、真っすぐ。見ていて気持ちいい! ぐっと被写体に近づいても、視界の両はじまでしっかり収まっちゃう。さらに、私が大好きなツァイスの濃い艶のある色乗り、立体感は健在です。
例えばこんな感じ。

旅の間、ビオゴン21mmの出番は多かったかな、と思います。ただ、T2の時のゾナー38mmも気に入っていたので、ほぼ同じ画角のプラナー35mmを付けていた時間も長かったかも。逆に90mmはフォーカスを外す事が多くて、ほとんどバックの中でした。

現代のデジカメと違って、ポジフィルム上にはレンズ情報が全く残っていないので、21mmで撮った写真なのか、35mmなのかは、画像の広がりを見て判断するしかありません。今回のブログではごちゃ混ぜになるのをご了解くださいね。

気づけば撮っていた①
素敵なおじさん達

スペインのマドリッド空港で、赤のルノークリオをレンタカーしたウチムラ家4人は、綿密な計画無しで気ままにスペイン南西部、ポルトガル全域を旅しました。妻は当時専業主婦、娘は5歳と3歳で学校にしばられず、長期旅行が可能でした。

さて、23年前の私は、旅行中いったい何を撮っていたのか?自分なりに振り返ってみると、地元のおじさん達を被写体にさせてもらっていたのが多い。田舎に行くほど、ノンビリしていて、余裕があるのか、それがカッコいいと感じたのかも。1995年のベトナム一人旅行の時には、子供達を沢山撮っていたのと対照的です。

もちろん、女性の皆さんも素敵でした。ニコッとカメラにむかって微笑んでくれてました。

気づけば撮っていた②
パステルカラー

ポルトガルの田舎町を歩いていて、思わずレンズを向けて撮っておきたくなったのが、白い壁とパステルカラーで塗られた家々。ともかく、可愛いんですよね。テーマパークの中を巡っているような錯覚に陥ります。とりわけ、空色、青、黄、緑、赤が印象的です。

下の写真のように、陶器の絵づけも明るい色調の陽気なイメージで、あちこちの工房で沢山買ってしまいました。ただし、スーツケースに入りきらず一部空輸したところ、無惨にも割れてしまいました。

家の前には、草木や色とりどり花々が植えられていて、気持ちが華やかになります。

家の入り口の戸のところが、すだれ状になっている所も多く、下の写真のようにカラフルなのもおしゃれでした。

白壁はよく見ると、真っ平らではなく、すこしでこぼこしていてアジがあります。すだれの入り口、お姉さんの緑のズボンがワンポイントかな。

淡いパステルカラーだけでなく、渋い感じの色に塗られていたり、年月で自然と渋くなってしまったりという家もありました。それはそれで、ツァイスのレンズがいい感じに描いてくれます。

気づけば撮っていた③
空と雲のある風景

スペインやポルトガルでは、防衛上の理由なのか、小高い丘の上に街が点在しています。雨も少なく、天気が良かったこともあり、視線はいつも綺麗な青空と雲に向かっていました。天空を見つめる時間が長かった。

③のラストは、丘ではなく海と陸と空が一体になったような雄大な写真。ミステリアスなブルー。小さな事にクヨクヨするのが馬鹿らしくなるような、こんな風景に出会えてよかったなあ、と思います。この旅のお気に入りの一枚です。

最後に:一生の宝物と思える旅

今年の正月に、スペイン・ポルトガル旅行のフィルム写真を実家から川崎の自宅に持ち帰り、一気にデジタイズしました。記憶の彼方にあった、1997年当時見ていた情景が、生き生きと蘇ってきました。スキャンしたデータは、ご覧のように、ポジフィルムのマウント部分の黒いフチをあえて残し、明度・彩度の調整無し、素のJPEGとって出し(加工無し)にこだわりました。

一生の宝物と思える旅の姿を、こうして形にできて良かった。1997年当時でも「古いなー」と感じた車やバイクの写真が、妙に懐かしく愛おしいです。

マレーシアで育った娘達も、自立・就職したので、このブログをスタートして、あらためてレンズや写真撮影の趣味にちゃんと向き合おうかなあと思いました。

では、また。

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ABOUTこの記事をかいた人

浜松出身。アップル日本支社に新卒入社したあと、家族でマレーシアに移住、現地で起業して16年間クアラルンプールで暮らす。6年前に日本に本帰国した後は、サラリーマンのかたわら坂道ファン&アニメ・映画のオタ活に邁進中。 2020年は写真趣味を復活。レンズ愛好家、自称写真家として「#推しレンズ」をテーマにブログに書いていこうと考えている。また、@uchimura7_comの名前で、インスタグラムとツイッターに日々写真を投稿中。